主演・山田裕貴、齋藤飛鳥

●高校時代のクラスメイト七人は大人になった今でもあからさまな仲間達。此れはその中の最高に可愛い女子との恋の行方を綴る物語。●

■　林檎のはなし　「あの頃、君を追いかけた」(2011)台湾映画の原作より　■

(注釈: "of my eye" 「瞳が覚えている」と言う意味。 )(古典から引用のもの)

原作と映画の中ではその引用文献の直接的なタイトルが出ません。

英国映画『小さな恋のメロディ』(1971)に振り返る。主人公のメロディが林檎をかじるロンドンの道端。ビージーズの挿入歌♪「若葉のころ」の歌詞。

学校の義務教育でアダムとイブ伝説を教わる。禁断の林檎は愛の象徴。木に生っている林檎。木から落ちた林檎。美味しくて真赤で可愛い形の象徴。

ビージーズの歌詞では、「林檎の木を二人の為に育てよう」って出て来る。「愛が育つのと同じに育つ」といいねって。

2016年日本公開・台湾映画『若葉のころ』(2015)では、如何に台湾で此のサントラ盤が大ブームだったのかが描かれている。

机に刻んだり。ひょっとしたらその頃の「鉛筆落書き」や「刻み文字」が教室に残っていたのかも知れません。2013年に新鋭系ミニシアターで封切り。

台湾映画『あの頃、君を追いかけた』(2011)は、アジア各国で大ヒットした。観客賞を総なめしたのに日本での劇場公開は都心で「2〜3週間」、

地方で「1週間」の限定ロードショーに終わった。単館公開作品のランキング組み込みしていないシネマエッグでは評価せずに終わった作品。

年表を振り返っての此の2011年のアジア作品賞は「桃(タオ)さんのしあわせ」(2011中国)(アンディ・ラウ主演)でした。

さて、今回の日本リメイク版と台湾オリジナル版との大きな違いは「教室の受験勉強の姿」の違いだ。

台湾での勉強している姿は緩い。対して、リメイク版の長野の高校生は必死に勉強している。会話もタイトだし、緊張感がある。

全体的には台湾オリジナルの雰囲気を大切に丁寧に置き換えている。リメイク版のスコア音楽と主題歌の優しさに満ちたサントラ音楽が

観る者に親しみを感じさせてくれている。台湾オリジナル版の雰囲気はコメディ・タッチが強く「グローイング・アップ２／ゴーイング・ステディ」風。

恋愛部分と下ネタ部分がハッキリしている。日本リメイク版では首尾一貫してさり気なくまとめている。主役の二人が全体をタイトに引き締めている。

期待しないで鑑賞。各出演者たちの個性が輝き、生田智子の末端陣までが素晴らしかった。「グミチョコパイン」好きには好感。

また、主役は別の人なら駄作に終わっていたでしょう。地方の田舎町に、こんな娘が居たら、好きに成る程に。

是非、台湾版をホームシアターで、日本版を劇場でご覧下さい。

(写真・映画に登場するカップスター即席ラーメン)

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