★★★★★　EXCELLENT

■原題: "JAPAN'S LONGEST DAY" (訳「日本のいちばん長い日」)

■予告篇■ https://www.youtube.com/watch?v=rfYkl2nOGxw　(１９６７年・東宝・日本国) (映画の初版白黒作品)

監督・岡本喜八   原作・「日本のいちばん長い日」半藤一利 (文春文庫刊)  脚本・橋本忍   音楽・佐藤 勝

主演・三船敏郎 (阿南陸軍大臣)、笠 智衆 (鈴木貫太郎内閣総理大臣)

　●　大事な脇役・黒沢年男 (畑中陸軍少佐)、加山雄三 (NHKアナウンサー)、小林桂樹 (新人侍従)、仲代達矢 (ナレーション全篇)

サム・ペキンパー作品に匹敵する此れは東宝のバイオレンス作品。

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此の初版作品を観る。目に見えない謎を抱えながら、ポツダム宣言(英国・米国・ソ連・中国でまとめた対日本帝国への報復宣言の内容)に

対して黙殺を実施、広島・長崎へ原爆は投下された。戦争を終わらせる日本国側の宣言文書の外務省からの発信をする為に、

文章を作る指示(聖断)が天皇陛下より下る。長い会議で綴られる会議室のシーンの連続だ。名作「十二人の怒れる男」の様である。

此処で文面が完成して天皇陛下の肉声がコロンビアSPレコードに記録される。前半が閉じられる。

「信じられない程の長い日と成る事と成る」と。

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後半は、サスペンスが如く、映画の主役は、SPレコード盤だ。そして有名な天皇陛下の肉声の有名な部分がノーカットで流される。それを

各地でラジオの前で整然と聞くシーンの群衆達。国民達。物凄い緊張感だ。

音楽は、編集長の私が御馳走していただいた黒澤映画等の佐藤勝さん。加山雄三さんと三船敏郎さんの東宝の「赤ひげ」主役が

作品をヒーロー的に引き締めた事と、「俺たちの荒野」の黒沢年男さん並みの野獣と化した演技がもの凄かった。

洋画「ジュラシック・ワールド」「アベンジャーズ」等の心に残らぬ映画ばかりの最中、

「この国の空」、オリジナル東宝版「日本のいちばん長い日」は何時までも心に印象を残している。

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戦後７０年の今年。今月公開の原田監督が東宝作をリメイクした「日本のいちばん長い日」(松竹)は心境もの。天皇陛下が出過ぎ。

オリジナルには勝てない。当時の実際はバイオレンス狂気世界だから。

「８月１５日に放送するレコード盤を破壊せよ！政府の陸・海・空の軍部の一部が洗脳状態から、天皇捕虜化計画としてクーデターを企てた史実。」

「その危機を救ったのは、NHKアナウンサーと、武器を持たぬ皇室の一人の侍従だった。此れは関係者に確認したところ、実名で有り、史実だ。」

米軍が先に開示した驚く事実は、「あと１日遅れていたなら、千葉県が米軍ベース(今の沖縄)と成り、東京本土決戦と成っていた。」

「あと１か月遅れていたなら、九州に中国軍が上陸していた。」と言う内容だ。当時の日本の国力での情報がいかに古いものだったかと言うもの。

今の日本が存在出来たのは、あのアナウンサーと、あの一人の侍従の功績が非常に大きい。

「いざ、終戦宣言では終われなかった。欲求不満は各自を破滅させて行ったのだった。そこの時点から現在の右翼左翼が誕生しているのだ。」

「物事の「歯止め」に関する難しさは、政治に限らず、あらゆる物事に於いても、だ。」「今月の推薦作・秀作「この国の空」に於いては「本能的な愛」」。

そしてオリジナル初版白黒映画「日本のいちばん長い日」(DVD発売中)に於いては「思想上の方針転換」。

●昭和天皇は、述べた● 「軍隊を捨て、この国を存続させよう」と。●

是非、お近くの劇場で秀作「この国の空」・オリジナル版「日本のいちばん長い日」をご覧下さい。

P.S.

そして来月の推薦作は、

『シネマエッグ推薦パソコンMP3ダウンロード楽曲・推薦サントラリスト』